この何か
あっというまに3週目に突入したCHUBBYでの個展。残すところあと10日となりました。
11月4日までです。
最近、個展をしていて、お客さんから
「いつの間にか涙がでていた」
という感想をもらうことが多いです。
それはとても嬉しいことです。
きっと、色が持つ、あのとてもきれいな何かに反応してくれているのだと思うから。
僕はきっと色が持つ、その何かに強烈にあこがれていて。
恋焦がれていて。
それがそのまま僕たちの目の前に現れたらいいなぁと思っていて。
そういうことが見てくれてた方に伝わっているようで嬉しい。
ライブを聴いていて、涙がこぼれることがある。
悲しい歌詞でもなく、感動的な歌詞でもなく、
その音にただ涙がこぼれることが。
音は空気を揺るがして、それが人に直接響く。
体に伝わる。
その人の感情や、体温や、それを超えた何かが直接その人に伝わる。
だから人は揺さぶられるんだと思った。
そして、僕は絵で同じようにそういう純粋に響く何かが感じられる
展示をしたいと思っていたけれど、それは難しいかなぁと思っていた。
なぜかというと絵の伝わる速度は、すこし音よりは遅く、
また直接空気を揺らすことはできないから。
絵はどちらかというと静かなものだから。
そう思っていたから。
でも、絵がすこしずつそういう絵になってきたのなら、とても嬉しい。
静けさの中で、色が、揺さぶる何かを僕たちにもたらしてくれるなら。


| 固定リンク
コメント