歩いた
今日は久しぶりに長く歩いた。4時間ぐらいかな。
ほぼ毎日散歩をするけれど、ときどき長く歩いて
頭が空っぽにする。
今日は光がきれいだった。
そして大学院のころを思い出した。
ときどき、書いているけれど僕は鳥取の農学部で
森林学を勉強して修士課程まで進んでいた。
僕は森が好きで、できるならば森の研究者になりたくて
大学院に進んだ。
でも修士論文を書いているうちに進路について
悩むようになった。
研究者になることが僕の目標なのかわからなくなった。
それは、僕が森の中を歩いて(美しいな・・・)と感じる心と、森林の研究者になることは別のように感じられたからだった。
さらに博士課程に進むならそろそろ進路を選ばなければいけない時期だった。僕は悩んでいた。
・・・そんなある日、僕は鳥取の砂丘に行った。
観光シーズンも終わっていて、また時間も夕暮れだったから
人がいなかった。空気は冷たくて、そして風は吹いていなくて
しんとしていた。
僕は砂丘を見渡せる高台にのぼって、
沈んでいく夕日を眺めていた。
しばらく時間がたったころ、ふいに声が聞こえた。
(表現をすることを選びなさい)
というような言葉だった。
僕はびっくりした。
とてもはっきりとした声だった。
そんなことははじめてだった。
でも、気持ちがすっとした。
悩んでいたことが嘘のようだった。
根拠はないけれど、それは確かのようなことに感じられた。
僕は表現をしたことがなかったし、
何ができることも知らなかった。
僕は修士論文のみに全力で取り組んで、修士論文を提出し、
そして卒業した。
就職先はなかった。でも、僕は
ここから何かがはじまるな
とわかっていた。
そして絵に出会ったのは29歳だった。
だから、今年は10周年だった。
40歳になったから11年目がはじまった。
あのときの聞こえてきた言葉にも心から感謝している。
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